DO for コミュニティ

コミュニティを引き継ぎ未来へ。東京23区内最大級の団地建替え

貢献するSDGs目標

  • 11.住み続けられるまちづくりを
  • 17.パートナーシップで目標を達成しよう
  • 目標11 住み続けられるまちづくりを
  • 目標17 パートナーシップで目標を達成しよう

日本の住宅団地の多くは高度経済成長期に開発され40年以上が経過する中、老朽化、空き家の増加、エレベーターに代表される高齢化に対応した住環境の不足などの問題が顕在化し、社会課題のひとつとなっています。
東京23区内最大級の大規模団地であった石神井公園団地(1967年竣工、総住戸数490戸)も、竣工から相当年が経過し、他の団地と同様に建物・設備の老朽化と住民の高齢化が進んでいました。こういった課題に向き合うべく、2007年に団地の管理組合が建替・修繕検討委員会を設置しました。以降、10年以上にわたり団地再生について勉強と検討を重ね、2019年に団地を建替えることを決める「一括建替え決議」が可決されました。

東京建物はこの石神井公園団地マンション建替事業に事業協力者および参加組合員の一員として参画しました。大規模団地ならではの旧住民のコミュニティ(団地内サークル活動や35年続いた夏祭りなど)の継承および建替え後の発展を企図し様々な取り組みを行い、住民の方々と一丸となって本事業を推進しました。こうして2023年9月に誕生した「Brillia City 石神井公園 ATLAS」(総住戸数844戸)では、住民の想いをつなぎ、歴史あるコミュニティを未来へ引き継いでいくことを目指しています。

そして2023年11月19日、石神井公園団地に住まわれていた方、建替え後新たに住まわれる方、さらには地域の皆様との繋がりを創出することを目的に、まちびらきイベント「SHAKUJII HAPPINESS FESTA」(シャクジイ ハピネス フェスタ)を「Brillia City 石神井公園 ATLAS」敷地内にて開催しました。評論家の山田五郎氏などが登壇したオープニングセレモニー・トークイベントのほか、旧団地サークルによるステージパフォーマンスの開催や周辺地域のショップによるマルシェの出店など、旧団地コミュニティの継承だけでなく地域に開らかれたコミュニティの醸成を図りました。今回は、イベント当日の様子をご紹介します。

100年続くコミュニティのはじまり

本イベントは、雲一つない晴天に恵まれました。冒頭のオープニングセレモニーでは、石神井公園団地マンション建替組合 理事長の黒河内剛氏が代表挨拶を行いました。その後、関係者5名によるテープカットを行い、まちびらきを祝いました。

黒河内)

9月28日に竣工※し、順次部屋の引き渡しが行われ、既に多くの方に入居をしていただきました。今、マンション内を歩くと、赤ちゃんや小学生など若い世代の姿が多く見受けられ、非常に喜びを感じています。この世代の方々には、我々の世代から引き継ぎ、また次の世代へとこのマンションの伝統を引き継いでくれることを心から望んでいます。

※工事完了日は2023年6月26日

トークイベントでは、「みんなでつくろう!100年続くコミュニティ」をテーマに、山田五郎氏をはじめ、黒河内剛氏、非営利型株式会社のPolaris 代表取締役の大槻昌美氏、東京建物 プロジェクト開発部グループリーダーの大橋利安が登壇しトークを繰り広げました。はじめに、高度経済成長期に多くの団地が建てられている中で、そのような団地が現在どのような状況にあるのか、というテーマでトークがスタートしました。

山田)

私は1958年生まれですが、1950年代~60年代にかけてのいわゆる高度経済成長期に首都圏の人口が爆発的に増えましたよね。1950年代~70年代で首都圏人口は1.8倍程度になっていますから、住宅を供給しないといけないということで、公営住宅などがたくさん建てられましたよね。その頃の団地というのは、都市ガス、水洗トイレ、お風呂などが充実していて憧れの的でした。
そういった年代に建てられた団地が半世紀以上経ち、建物や住民の高齢化などもあり、再生しないといけないとなっている中で、住みながらのリニューアルや住民の方の合意形成などのご苦労がたくさんあったと思います。

大橋)

団地を含め、築年数を重ねたマンションのストックは増加している傾向にあります。その中で高経年マンションの課題としては、居住者の高齢化、非バリアフリー、耐震強度の不足などがあると思います。
そんな中で本物件のような分譲マンションを再生していくのは決して一筋縄に行くものではなく、長い時間を要することになります。仮に再生が決まったとしても、敷地条件・建築規制の確認、各種調査、具体的な設計作業、資金の調達など本当に多くの作業をしていかなければなりません。そして何より、お住まいの方のご同意がないと建替えは進みません。当然、専門的な知識が必要で、時間のかかる手続きとなります。

山田)

色々な苦労があるのですね。総住戸数を490戸から844戸に増やしていますし、高さ規制もある中で本物件の階数も高くなっていますよね。規模が大きかったという石神井公園団地のポテンシャルも感じますね。そして苦労を経て、建替えが完了しました。どんないいことがありましたか?

大橋)

一番は建物が新しく綺麗になったことですね。住戸数が増えることでマンションを支える所有者の方が増えたことや、設備が更新されることで建物としての付加価値が高まるという効果があると思います。
また、多世代の方がご入居される形になるので、石神井公園団地時代に比べ小さなお子様も増えていますし、一方で既存のコミュニティがあることがきっかけのひとつとなりご購入いただくお客様もいらっしゃいます。

山田)

分譲マンションを買うと、大体同じくらいの世代で同じくらいの収入の方が集まることが多いと思いますが、いい面はあるものの一斉に高齢化してしまうなどの問題もあると思います。その点、本物件では前住民の比較的高齢な方から新しく入居した若い世代まで年齢的に多様性があり、この状態はつくろうとしてつくれるものではないですよね。マンションのコミュニティを形成するうえでも非常に魅力があると感じました。

また、トークは石神井公園団地の歩みと魅力について広がっていきました。

山田)

私も何年か練馬区に住んでいたことがありましたが、なんといっても魅力は緑が多いところですよね。緑被率、公園数ともに東京23区ナンバー1。昔は本当に畑が多くて、よく野菜をもらったりなんてしていましたね。

黒河内)

私も中学二年生のときに石神井公園団地に引っ越してきてから半世紀が経ちましたが、やはり緑や畑が多いイメージでした。都心でありながら、キャベツ畑やブロッコリー畑、ブルーベリー畑などで農業体験もできて、石神井公園などの自然豊かなスポットもあるという、本当に自慢できるところだなと思います。

山田)

石神井公園団地は、どんな団地だったんでしょうか?

黒河内)

雁行型というギザギザ状の配置が特徴の団地でした。また、全住戸南方位であった石神井公園団地の環境をそのまま継承したいという前住民の意向を、本物件でも実現しています。また、過去35回開催している夏祭りを建替わってからも行ってほしいという声が非常に多く、出店やステージなどを配置できる広場「センタープラザ」も設けました。

今回の「100年続くコミュニティ」について、約半世紀存在した石神井公園団地が新たなコミュニティに生まれ変わるうえで、重要な役割を担うコミュニティスペース「Shakuji-ii BASE」についてもトークが繰り広げられました。

大槻)

今まで石神井公園団地に住んでいた方、これから新しく住み始める方が、石神井というまちで初めて出会う場所として、スタッフが常駐しながら人々を繋いでいるのが「Shakuji-ii BASE」です。2022年1月から運営を開始しています。そこには黒河内さんも準スタッフ並みに常駐していて、理事長という立場ではなく、地域の住民として石神井の魅力や団地のこれまでのコミュニティに関する日々のエピソードなどをお話しされています。
また、「愛着が感じられるマンションになるための5ヶ条」というものをご提案しています。

山田)

こういうコミュニティがあるからこそ安心して入居を決めることができますよね。また第3条にある「住民同士のつながりに選択肢がある」がいいなと思いましたが、それについて説明をお願いします。

大槻)

「繋がりましょう」というのを苦手とする方々も中にはいますので、一人でいることもできて、みんなといることもできる、という自分のその時々のライフステージや状況に合わせて“選択”ができるのが大事だと考えました。

山田)

人それぞれの選択肢があるのがいいですよね。

100年続くコミュニティへ、山田五郎さんからのエール

山田五郎氏は今回のトークを通し感じたことを語り、トークイベントを締めくくりました。

山田)

次々に本物件でのイベントも企画されていて、入居された方も楽しみですね。長い歴史のある石神井公園団地がより大きくなって生まれ変わって、本日ついにまちびらきということで、本当におめでたいと思っています。
心より、100年続くコミュニティが築かれることを期待しています。

イベント全体では、周辺地域からも多くの方が来場し、歴史ある石神井公園団地の生まれ変わりを祝う終始活気のあるイベントとなりました。

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